業務用生ゴミ処理機の選び方|失敗しない6つのポイント

「どの生ゴミ処理機を選べばいいの?」そんなお悩みに答える、失敗しないための6つの選定ポイントを徹底解説!

業務用生ゴミ処理機の選定に迷ったときの6つのポイントヘッダー画像

業務用生ゴミ処理機を探す際に、どのような基準でどのように考えて選定すべきか、お悩みではありませんか?

業務用の消滅型生ゴミ処理機といっても様々なメーカーがあります。
各メーカーとも独自の考え方ですばらしい製品を作られています。

しかしながら、実はカタログ記載処理能力や本体価格だけではわからない部分に大きな違いがあるんです!

ここでは、業務用生ゴミ処理機の選定でお悩みの方に、失敗しないための重要なポイントを6つピックアップしてご紹介いたします。

この6つのポイントを基にお考えいただければ、きっとあなたに最適な業務用生ゴミ処理機が見つかると思います。

1.業務用生ゴミ処理機の消滅型、液状分解型、堆肥型、乾燥式って何?

業務用生ゴミ処理機には大きく分けて4つのタイプがあります。

消滅型

消滅型は微生物の力で生ゴミを水と炭酸ガスに分解するタイプです。減容率は99.9%となっています。処理は全自動で分解速度も速く、メンテナンスはほとんど不要です。このタイプは水として排出するため、堆肥などの処理に気を使う必要が無いだけでなく、業務用生ゴミ処理機の中でも、残渣ほぼゼロ・臭気ゼロ・低コスト・高衛生性を実現しており、介護施設、保育園、病院、ホテル、レストラン、官公庁、船舶など幅広い分野で数多く採用されていることから、業務用生ゴミ処理機の主流となっているといっても過言ではありません。尚、排出水は希釈して自家用機能水として再利用可能です(ご利用方法に関してはメーカーにご相談ください)。資源循環で環境負荷を軽減させることができます。

液状分解型

液状分解型も微生物の力を使います。こちらも大枠では消滅型に分類されますが、生ゴミは液状化され水溶液として排出されます。尚、排出された水溶液は希釈して自家用機能水として活用可能(ご利用方法に関してはメーカーにご相談ください)です。本体が非常にコンパクトなため、設置スペースを気にされる方にはおすすめとなります。しかしながら、非常にコンパクトであるがゆえに、生ゴミをまとめて投入する事が出来ない為、複数回投入しに行く必要があるなど、人件費や従業員の方への負担(人的コスト)がかかる傾向にあります。また、ご飯類は30%までしか投入できないことや、野菜の芯、肉類の処理が苦手など、投入する生ゴミの種類に注意が必要です。汚泥が多い為、毎月~4カ月に1度程度のメンテナンスが必要です。

堆肥型(バイオ式)

堆肥型(バイオ式)は微生物で分解するタイプですが、生ゴミの量が多い場合、分解まで数週間〜数ヶ月かかるため、堆肥を必要とされる業種におすすめとなります。管理が非常に難しく、生ゴミの水分が多すぎると分解が遅れるため、乾いた素材(紙くず・木くずなど)を混ぜる必要があります。また、水分が少なすぎても微生物が活動しにくくなるので、適度な湿度を保つことも重要です。生ゴミの処理方法として検討する場合は、事前に堆肥の活用先を確保しておくことが大前提となります。実質的には、ゴミの削減よりも環境教育や地域の資源循環活動の一環として導入されることが多く、堆肥を生成することが目的となっています。

④ 乾燥式

乾燥式生ゴミ処理機は熱風で水分を蒸発させ乾燥させることで体積を減らすタイプです。この他に『生ゴミ乾燥機』というものがありますが、こちらは送風乾燥に特化した機械装置になります。乾燥式生ゴミ処理機は生ゴミを分解消滅させることが目的ではなく、生ゴミの体積を減らすことを目的としています。完全消滅ではないため、乾燥ゴミ(パリパリ状)の廃棄が必要です。乾燥式生ゴミ処理機は、水分を乾燥させるために大きなエネルギーを必要とします。結果として、高熱費(電気、ガス、灯油)が高騰する傾向にあります。空気清浄機程度の音が出るため、静音性が求められる場所では注意が必要です。また、臭いの面でも、脱臭フィルターがありますが、長期使用で臭いが出ることがあるとの声があります。乾燥ゴミをそのまま肥料にするには、さらに堆肥化処理が必要です。乾燥式生ゴミ処理機は運用する際に、危険物取扱者の選任が必要になることがありますので、こちらに関しても注意が必要です。

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この様に、一概に『業務用生ゴミ処理機』といっても様々な方式があることがお分かりいただけると思います。

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生ゴミの量や処理された排出物の取り扱いをしっかりと検討したうえで選定しましょう!

 

ここからは、ゴミの削減よりも堆肥を生成することが目的である『堆肥型』と、生ゴミの体積を減容させることを目的とし、最終的には廃棄を行わないといけない『乾燥式』を除き、消滅型と、液状分解型に絞って解説を進めさせていただきます。

2.その業務用生ゴミ処理機、本当にカタログ通りの処理能力がありますか?

実は、業務用生ゴミ処理機の処理能力表記には基準がなく、それぞれのメーカーがそれぞれの考え方を基に処理能力をカタログに記載しているのが現状です。

例えば一日に100kg処理できるとうたっている生ゴミ処理機でも、消滅型ではカタログ値の8~9割の処理能力があるのに対し、液状分解型においては、カタログ値の6~7割程度しか処理できないものが多い等、実際に処理できる量に違いがありますので注意が必要です。

【カタログ記載処理能力と実測処理能力】

消滅型 液状分解型:A社 液状分解型:B社
カタログ記載処理能力 100kg/日タイプ 100kg/日タイプ 100kg/日タイプ
実際の生ゴミ処理能力 80~90kg/日 60~70kg/日 60~70kg/日

業務用生ゴミ処理機 消滅型と液状分解型におけるカタログ値と実測値の違い

これは、身近な事象に例えると、自動車のカタログに掲載されたメーカーがうたう燃費と、実際の燃費の値を比較したときに、実際の燃費性能はカタログ値に及ばないことがあることに似ているかもしれません。

この様に、実際に出る生ゴミの量を処理するためには、カタログ値よりも大きなタイプを選定しなければいけない生ゴミ処理機があることに注意が必要です。

【投入回数の違い】

業務用生ゴミ処理機の処理量はそれぞれのメーカーが定めているものとなりますが、同じ処理量をうたっていても、『生ゴミの投入回数』が異なる場合があります。

当然、投入回数が多くなればなるほど『人的コスト』が増えることになってしまいますので、注意が必要です。

業務用生ゴミ処理機の投入回数の違い

Q. どうして投入回数が多くなるの?

A. コンパクトなタイプ(液状分解型)は一度に入れることの出来る容積・空間がないことから、必然的に複数回投入する必要が生じます。

※消滅型、液状分解型のどちらのタイプでも、連続投入が可能となっています。

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それぞれのメーカーに『実測処理能力』と『投入回数』を確認しましょう!

3.その業務用生ゴミ処理機、本当にその生ゴミを処理できますか?

業務用生ゴミ処理機のタイプによっては、投入する生ゴミに気を使わないといけないものがあります。

実は業務用生ゴミ処理機にはその仕組みの違いにより、投入する生ゴミの種類や割合に制限がかけられてしまうことがあります。
また、忘れてならないのは、処理方法の違いが『臭い』に大きく影響するということ。

業務用生ゴミ処理機(消滅型)といってもメーカーによってその処理方法が異なります。
消滅型(完全微生物分解型)が最も残渣が少なく、悪臭も少なくなる傾向にあります。

【投入できる生ゴミの種類と処理方法の違い】

消滅型 液状分解型:A社 液状分解型:B社
ご飯類 制限なし 30%まで 30%まで
肉類・野菜芯 制限なし 処理できないことがある 処理できないことがある
処理方法 微生物分解
(水と炭酸ガス:減容率99.9%)
微生物分解
(液状化:水溶液)
微生物分解
(液状化:水溶液)
臭い
パンチング目の大きさ 粉末、液体を通すくらいの小さい穴 磨り潰された固形、汚泥も通すくらい大きめの穴 磨り潰された固形、汚泥も通すくらい大きめの穴

完全消滅型と液状分解型の投入できる生ゴミの違い

こういったことがあると、投入する際に『生ゴミの仕訳け』が必要になるなど、業務とは別に『人的コスト』をかけなければならなくなります。

人手不足 + 働き方改革が叫ばれている昨今、できるだけ人的コストをかけずにすむ業務用生ゴミ処理機を選択したいものです。

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『投入する生ゴミに制限が有るか否か』を確認しましょう!

4.その業務用生ゴミ処理機、手がかかりすぎませんか?

業務用生ゴミ処理機の種類によっては頻回にメンテナンスを行わないと排水が詰まったり、浄化槽がパンクしてしまうものがあります

【メンテナンスの違い】

消滅型 液状分解型:A社 液状分解型:B社
メーカーによる機械装置メンテナンス 不要(任意)

汚泥が少ないので、お客様でできる簡単な清掃、菌床の補充のみで可

必須(3~4か月に1回)

汚泥が多い為、毎月洗浄しないと排水が詰まる。浄化槽がパンクする恐れがある。このため、菌床の廃棄・交換や、菌体の補充を行う必要あり

必須(1ヵ月に1回)

汚泥が多い為、毎月洗浄しないと排水が詰まる。浄化槽がパンクする恐れがある。このため、菌床の廃棄・交換や、菌体の補充を行う必要あり

排水のSS値とBOD値 低い 高い 高い
部品交換・耐用年数 耐久年数(10年)、故障まで交換は無し

※最長で26年以上稼働している実績あり

電磁弁、サーモスタット、サーミスタ、投入口開閉センサー等の部品交換が原則2年に1度必要

※販売開始から10年未満のため耐用年数は未知数

耐久年数(10年)、故障まで交換は無し

※販売開始から10年未満のため未知数

この様に、カタログを見るだけでは知ることができない、メンテナンスに掛かる労力や費用は無視できないものがありますので注意が必要です。

Q. 排水のSS値とBOD値って何?

A, SS値とBOD値は水質を評価するための重要な指標です。

SS値(Suspended Solids:浮遊物質量)
SS値とは、水中に浮遊している固形物の量を示す指標です。これは、目に見える泥や砂、微細な有機物などが水中にどれくらい含まれているかを測定したものです。
SS値が高いとどうなるの?:水が濁って見えたり、魚などの水生生物に悪影響を与える可能性があります。

BOD値(Biochemical Oxygen Demand:生物化学的酸素要求量)
水中の有機物を微生物が分解する際に必要とする酸素の量を示す指標です。つまり、水がどれだけ「汚れているか」を酸素の消費量で測るものです。
BOD値が高いとどうなるの?:水中の酸素が不足し、魚などの生物が生きられなくなることがあります。

SS値とBOD値はどちらも水質汚染の度合いを示す重要な指標で、環境基準や排水基準の設定にも使われています。

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人的負担(人的コスト)の少ない、メンテナンス回数が少ない機種を選びましょう!

5.その業務用生ゴミ処理機、ランニングコストがかかりすぎませんか?

消滅型の業務用生ゴミ処理機が生ゴミを処理する仕組みは『菌』にあります。

菌はもちろん生き物。

生ゴミを菌達が快適に処理してくれるように、菌にとって住み心地の良い環境が求められます。
つまり、菌がしっかり『定着』して働いてくれる『菌床』が大事なのです。

菌の定着が悪ければ、それを補充する必要性があることを意味します。
この『菌床』に差があることでランニングコストが大幅に異なってきますので注意が必要です。

菌床 /菌とメンテナンス

消滅型 液状分解型:A社 液状分解型:B社
菌床 / 菌 菌床:自然物

(もみ殻、藁、ウッドチップなど天然の物)

菌:一般的土壌菌

菌床:人工物

(ポリプロピレン、プラスティック樹脂)

菌:オリジナル専用菌

菌床:人工物

(ポリプロピレン樹脂、セラミックボール)

:オリジナル専用菌

菌・菌床メンテナンス 年数回、減った分だけの菌床を補充。菌付きの菌床なので菌床のみ補充(交換・取り出しは無し)

※メンテナンスご希望のユーザー様のみ代行・費用請求

専用の数種類の菌を4ヵ月に1度補充。

菌床の交換・取り出し(2年に1度)が必要

菌と菌床を毎月補充

菌床の交換・取り出しが必要

業務用生ゴミ処理機の菌と菌床の入れ替え作業について

この様に菌に働いてもらうためのメンテナンスに費用と労力を必要とするものがあることにご注意ください。

Q. 菌床の交換があるのはなぜ?

A. 人工物の菌床の場合、菌床が摩耗してしまうと菌の住みかがなくなり、結果として菌が少なくなってしまうため、分解力が落ちてしまいます。また、摩耗してしまった人工物の菌床は、取り出さない限り交換出来ません。これに対し、自然物(天然素材)の菌床は、無くなっていくだけのため、補充だけで対応可能です。このため、自然物の菌床は菌の住みかが常にある状態を保つことができ、住み着いた菌が元気に働いてくれることで分解が安定する仕組みになっています。

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『菌と菌床の補充・交換の頻度』を確認しましょう!

5.その業務用生ゴミ処理機、本当に安いの?

ここまでご覧いただきましたように、業務用生ゴミ処理機にはその処理能力の差投入できるものの違いメンテナンスの回数や費用などにより、ランニングコストや人的コストに大きな違いがあるため、しっかりと確認されることをおすすめいたします。

【7年リースで試算】例)メーカー公証100kgタイプ(老人施設200床・社員食堂600人規模目安)

消滅型 液状分解型:A社 液状分解型:B社
本体価格 約 750万円 約 620万円 約 700万円
メンテナンス・菌体追加費用など 約 100万円

菌体追加費用×3回(平均)+メンテナンス× 7年

約 230万円

保守管理料・メンテナンス・菌・菌床× 7年

約 400万円

保守管理料・メンテナンス・菌・菌床× 7年

部品交換費用 部品交換×3回
(2年に1度:別途実費)
合計 約 850万円 約 850万円
+
部品交換×3回(別途実費)
約 1100万円

この様にメンテナンス費用を含めると金額に大きな差が出てくることがお分かりいただけると思います。これ以外にも頻回に生ゴミを投入する必要があるなど、『人的コスト』にも大きな差があることも忘れてはならない事項です。

ポイント6画像
トータルコスト(本体価格+ランニングコスト+人的コスト)で考えましょう!

ポイントまとめ

いかがでしょうか。

一概に『業務用生ゴミ処理機』といっても、様々な種類があることや、表面上の価格、カタログ上の数値だけでは知ることが出来ない実情があることをお分かりいただけたのではないでしょうか。

ここでもう一度、業務用生ゴミ処理機の選定ポイントをまとめておきます。

ポイント1生ゴミの量や処理された排出物の取り扱いをしっかりと検討した上で選定しましょう!

ポイント2それぞれのメーカーに『実測処理能力』と『投入回数』を確認しましょう!

ポイント3『投入する生ゴミに制限が有るか否か』を確認しましょう!

ポイント4人的負担(人的コスト)の少ない、メンテナンス回数が少ない機種を選びましょう!

ポイント5『菌と菌床の補充・交換の頻度』を確認しましょう!

ポイント6トータルコスト(本体価格+ランニングコスト+人的コスト)で考えましょう!

消滅型と液状分解型業務用生ゴミ処理機比較表(まとめ)

消滅型 液状分解型:A社 液状分解型:B社
カタログ記載処理能力と実測処理能力
80~90%処理可能 60~70%の処理能力 60~70%の処理能力
投入できる生ゴミの種類
人が食べられるものであれば制限なし ご飯類は30%まで、野菜芯や肉の処理は苦手 ご飯類は30%まで、野菜芯や肉の処理は苦手
処理後の生成物

水と炭酸ガス 水溶液 水溶液
機械装置メンテナンス
不要(任意) 必須(3~4か月に1回) 必須(1か月に1回)
菌・菌床メンテナンス
減った分だけ補充
(ユーザー様で可能:年数回)
菌床の交換・取り出しはなし
専用の数種類の菌を4ヵ月に1度補充
菌床の交換・取り出し(2年に1度)が必要
菌と菌床を毎月補充
菌床の交換・取り出しが必要
排水のSS値とBOD値
低い 高い 高い
部品交換・耐用年数
耐久年数(10年)、故障まで交換は無し

※最長で26年以上稼働している実績あり

電磁弁、サーモスタット、サーミスタ、投入口開閉センサー等の部品交換が原則2年に1度必要

※販売開始から10年未満のため耐用年数は未知数

耐久年数(10年)、故障まで交換は無し

※販売開始から10年未満のため耐用年数は未知数

本体サイズ
小さい さらにコンパクト さらにコンパクト
トータルコスト(本体価格+ランニングコスト+人的コスト)
100kg/日タイプ例):
約 850万円
100kg/日タイプ例):
約 850万円
+
部品交換×3回(別途実費)
100kg/日タイプ例):
約 1100万円

結論

消滅型 業務用生ゴミ処理機がおすすめです!

これらのポイントを押さえて考えると、設置スペースに問題がある場合を除き、消滅型業務用生ゴミ処理機が、残渣ほぼゼロ・臭気ゼロ・低コスト・高衛生性を実現しており、おすすめです。また、これらのことから、現在、主流となっていることをご理解いただけるかと思います。

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